かつての時代劇に登場する悪代官の台詞。
夜、悪代官の屋敷で、悪徳商人との謀議の際に、悪徳商人が袱紗を差し出す。中には、大枚の小判が …
悪代官はニヤリと笑い、
” 越後屋、お主もワルよのぉ ” と。
そして、
” いえいえ、お代官様ほどでは ” と続く。
勧善懲悪型の時代劇、最後に登場するのは、水戸黄門、必殺仕置人、桃太郎侍 … etc.
のさばる悪をなんとする
天の裁きは待ってはおれぬ
この世の正義もあてにはならぬ
闇に裁いて仕置する
南無阿弥陀仏 …
<必殺仕置人 口上>
◆ 西村左内 【必殺仕掛人】
" 仕掛人、西村左内 … お命申し受ける "
◆ 桃太郎 【桃太郎侍】
" ひと~つ 人の世、生き血をすすり、ふた~つ 不埒な悪行三昧、みぃ~つ 醜い浮き世の鬼を、退治てくれよう桃太郎 "
◆ 叶 刀舟 【破れ傘刀舟悪人狩り】
" 許せねぇ ! てめえら人間じゃねえや! 叩っ斬ってやる ! "
毎回、決まったエンディング。子どもながらスカッとした。
そして、そんな悪人たちが昔はいたのかもしれないが、今は民主主義の時代。
正義は護られていると信じていた。やがて成人し、それは大きな間違いだと知る。
今の日本、時代劇に登場する悪代官や悪徳商人のような人間よりも、さらに醜穢で悪逆な輩が大きな顔をしている。
世は憤激に満ち、コロナ禍による不安と相まって、ニヒリズム(虚無主義)が進行し、民草はますます無力感に苛まれる。
そして、社会は分断され、憎悪と不寛容が広がっている。
無論、中村主水や桃太郎たちはいない。
今度の総選挙で、自民党を裁くしか残された道はない。
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