焼きそば 大盛 1,250円 / 想夫恋の焼きそばは高い vol. 3 

 

 

2019年10月の消費税引き上げに伴い、想夫恋の焼きそばの値段も改定された。

 

焼きそば、並950円、大盛1,250円の価格が、かなりの店舗で設定されていると思う。(上写真)

 

1997年の消費税5%引上げ以降に開店した店舗では、並840円、大盛1,050円の店も多く、2014年の消費税8%UPの際は、価格の改定は行われず、この価格が長く続いたように思う。

 

しかし中には、2012年2月オープンの別府春木店や、同年5月オープンの古賀インター店では、並880円、大盛1,100円の価格設定がなされていた。

 

むろん、フランチャイズの中には、これよりもかなり安い価格で焼きそばを提供している店も少なくない。(右写真)

 

 

 

 

これまで、「想夫恋の焼きそばは高い vol.1 vol.2 」「焼きそばとおふくろの味」で述べてきたように、外食に対する考え方は、収入やライフスタイルなどにより大きく異なるため、高い・安いを論ずるのは難しい。

 

ただ、間違いなく言えることは、想夫恋のフランチャイズ店は1円でも安く焼きそばを提供したいと思っていることだ。

 

かつて、想夫恋本部からフランチャイズに供給される麺は一玉100円で、たれ(ソース)はリットルいくら、モヤシ、ネギ、豚肉、ラードも同様と聞いた。どの程度の原価率になるかは判らないが、供給される食材の価格を踏まえて、店は焼きそばの値段を決めることになる。

 

店が提供する焼きぞばの価格を安く維持していくためには、フランチャイザーである想夫恋本部は、徹底したコスト削減をはじめとする経営改善に努めることが求められるのである。

 

 

 

「想夫恋の焼きそばは高い vol. 1」はこちら>

 

「想夫恋の焼きそばは高い vol. 2  " もう二度と行きません "」はこちら>

 

「焼きそばとおふくろの味」はこちら>

 

 

 

数年前、想夫恋佐賀兵庫店を訪れ、ひどい扱いを受けたことを書いた。

想夫恋が、滋賀県水口店を展開した頃だった。

 

遠い県外の店舗展開はともかく、先ずは足下の店舗管理に意を払う必要があるのではと感じた。

 

2014年、その滋賀水口店が兄弟店としてオープンさせたのが、京都七条大宮店だった。

しかし経営はかんばしくなく、本部が経営を引き継ぎ、社員を入れるなどして維持しようとしたもののやはり改善はできなかったようだ。

 

現在の京都七条大宮店は直営店で、店長は創業家の親族だという。

盟友T氏が訪問した際の営業時間は、11時~14時の1日3時間のみ。定休日は、土・日・祝日。

 

臨時の店休日も含めると、フランチャイズ店と比べ、かなり休みが多い。

これで、採算がとれているのだろうか? 

 

詳細はわからないが、不採算店のコストを(株)想夫恋、すなわちフランチャイジー店全体で面倒見ているようにしか見えないが…

 

 

 

 

現在、想夫恋のフランチャイズシステムは、加盟金200万円、保証金300万円、ロイヤリティは売上の5%となっている。

 

なので、想夫恋の看板を掲げるには、最低でも1,000万円以上の資金が必要だろう。

そしてその契約期間は10年で、途中で店を畳めば、保証金は戻らないと聞いた。

 

多くの想夫恋フランチャイズの定休日は、週1日。

他の外食フランチャイズと違い、アルバイトには想夫恋焼を作ることはできない。

店長は、働き詰めだろう。

 

近頃、中小企業・小規模事業者の人手不足は深刻さを増し、最低賃金の上昇は小規模事業者を直撃している。そうした中での消費税引上げだった。

想夫恋フランチャイズを取り巻く状況は、さらに厳しいものとなっているだろう。

 

想夫恋本部には、今一度こうした状況を真摯に受け止め、現状を見誤ることなく経営改善に努めてほしいものだ。

 

 

<参考>

 

左上から順に、友田店、田川伊加利店、京都七条大宮店は、並950円、大盛1,250円。

続いて、福岡インター店、住吉店、生の松原店は、並870円。

住吉店はセットメニューが充実、福岡インター店はダブルが安い。

生の松原店の大盛1,080円の頑張りに敬意を表します。

 

 


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コメント: 5
  • #1

    Fujian (火曜日, 14 1月 2020 08:49)

    横浜青葉行きました、確かに割高感ありますね。まあ、わざわざまた行って並んでまで食べたいとは思いませんね。

  • #2

    マイケル・K・橘 (火曜日, 14 1月 2020 14:25)

    やはり、そうなのでしょうね。
    外食産業における競争力決定の要素の一つは、「どういったメニューを、どのような価格で提供しているか」だと思います。
    2020年、外食産業の市場規模の縮小が予測される中、想夫恋(株)は、今後どのような戦略で臨んでいくのでしょうか…
    今般、急速な店舗拡大と売上低下等で、44店舗を閉店する「いきなり!ステーキ」のようにならなければよいのですが…

  • #3

    焼きそば好き (日曜日, 06 3月 2022 16:46)

    価格に対する評価は個人の価値観と個店の戦略、考え方なのでなんとも言えません。
    コロナ禍の現状もあるかと思いますが、間隔を空けた入室制限があり、お待ちの方も常にいました。店内は清掃状況も接客も良かったです。 焼きそばの味は昭和の素朴な味です。
    昨今の、ソースや具材、出汁にこだわりを持った、味を重ね厚みを持たせた風味の焼きそばとは 違います。
    そこに、違和感を持たれる方も多くいらっしゃるかもしれません。
    ただ、お店の事情もあるかと思いますが もう一つの鉄板を使用されるか、2.3人でオペレーションされた方が、従業員さんの躍動感も
    お客様に伝わり、別の意味で待ち時間も良い調味料になるかと
    感じました。



  • #4

    lshimotoshinya (日曜日, 13 3月 2022 09:26)

    地元です。あじは美味しいと周りもいいますが
    ほとんどの人はいってないですね。
    ネギ、肉少々の焼きソバで1000円近くは
    一般人にはあまりに高すぎます。

  • #5

    日田人 (金曜日, 23 2月 2024 22:40)

    もともとは小さな店だったそうで、先代は二代目が養子なので秘伝を教えなかったらしいです。