医は仁術なり… ー ふと想起される言葉 vol. 11 ー

 

 

これまでのところ、福岡県の新型コロナウイルス感染者は3名。

 

北海道98名、愛知70、東京64、神奈川41、大阪41、千葉21…となっている。(3月8日現在)

 

 

これを見ると、北海道はともかく、510万人の人口を有し、八大都道府県の一つである福岡県の3名はいかにも少ない。

 

 

…んな訳ないよ、そう思ってる人は多い。

しっかりと検査が行われれば、大幅に増えるにちがいない。警察のスピード違反取締と同じだ。

 

万が一、新型コロナウイルスに感染したら、どこの医療機関で治療するのだろう… 

 

以前の報道によれは、県では「新型インフルエンザ患者入院医療機関」の協力を得て対応すると言ってたらしいが、これについては甚だ疑問だ。

 

 

「厚生労働省「新型インフルエンザ患者入院医療機関(福岡県)」はこちら>

 

 

 

 

2005年に発生した福岡県西方沖地震で、震源に近い福岡市西区の玄界島では、当時の住家総数214棟のうち、半数にあたる107棟が全壊、46棟が半壊、61棟が一部損壊と、建造物の大半が大きな被害を受けた。

 

 

このため、地震から約5時間で全島避難が決定され、自治会長など十数人を残して、住民約700人の大半が当日夜までに福岡市本土に避難したのだった。

 

発生直後から、消防、警察、自衛隊等が玄界島に入り、災害応急対策活動を行った。

 

そのような中、玄界島の現地対策本部から県の災害対策本部に医師の派遣要請がなされた。

島に残った住民や消防などの防災関係機関職員の診療と健康管理のためである。

 

当時、医師、看護師、救急救命士等コメディカルで構成される「災害派遣医療チーム DMAT(ディーマット)」は、まだ創設されていなかった。

 

 

 

県災害対策本部では、現地の要請に応えるべく、まず福岡市医師会に、次に県医師会に対し医師等派遣の協力要請を行った。しかし、両団体ともに一人の医師の派遣も行わず、協力要請に応ずることはなかった。

 

結局、自衛隊の医官が島に数週間常駐し、島民などの診療にあたったのだという。

 

上述は一つの例証だが、 

病院は、その実、営利企業と大きくは変わらない。医師会はその職能団体。期待するのは間違いだ。

それらをステークホルダーとするのが厚生労働省や自治体だ。これもまた、信頼するなど愚かしい。

そして今の政府ともなれば、何をかいわんやである。

 

新型コロナウイルスに対しては、自分で出来るだけのことをする。

身を守るには、それが一番だ。

 

最後に、貝原益軒の言葉に、ー 医は仁術なり ー がある。

「医は仁術なり。仁愛の心を本とし、人を救うをもって志とすべし。わが身の利養を専ら志すべからず。天地のうみそだて給える人をすくいたすけ、万民の生死をつかさどる術なれば、医を民の司命という、きわめて大事の職分なり」と記している。

 

 

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