スピード感をもって… ー ふと想起される言葉 vol. 19 ー

 

 

” スピード感をもって … ”

昔は聞かなかった言葉だ。

 

 

2006年、第1次安倍内閣が誕生して以降、余程よい言い回しとでも思ったのか、当人はもとより、誰かれなく使うようになった言葉だ。 

 

「感」を「もって」…?

よくわからない言葉、妙な日本語だ。

 

「緊張感をもって」と同じように、姿勢や心構えを示していると言うのなら、そもそも当たり前だろう。

 

また、対処する「時」を言いたいのなら、直ちに、速やかに、早急になどの副詞でいい。

 

 

いったい、何が言いたいのか。 

 

たぶんこの言葉は、それなりにやります。

チンタラはやりませんってことかな。

 

 

 

ところで、菅官房長官が会見で、マスクの品薄状態は来週以降にも緩和と述べたのは2月12日。

 

2月21日の会見では、「3月には月産6億枚」とも言っている。

ならば、これまでに10億枚は生産されたはず。

 

現状は…?

内閣官房長官が口にした、マスクはどうなったのだろうか …?

 

官房長官に問うのではない。

官房長官の発言は、政府の公式な言葉だ。

政府は、内閣総理大臣は、どう考えているのか。

 

最も必要な医療機関でさえひっ迫してきている。

わずか2枚のマスクを、免罪符にするつもりなのだろうか。

 

古い言葉なら、” 知らぬ顔の半兵衛 ” 、それとも ” 知らぬ存ぜぬ ” ” 見て見ぬふり ” 。

 

仮に問われたとしても、” その実現に向け、鋭意取り組んでいただいてはおりますが、" 諸般の事情によりまして… ” などと官僚が書いたペーパーを読み上げるのだろう。

 

国民の悲痛な叫びには、暖簾に腕押し、糠に釘、カエルの面にしょんべん … etc.

そして、強弁に詭弁、すり替え。あまりに言葉が軽すぎる。

 

嗚呼、何と恥知らずな政権なのだろう。 

 

いやいや、いけませんね。

今の政府や政治家、それに報道機関も含め、何かしら期待するなど愚の骨頂。

冷静に、考えなければ …

 

 

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