借りぬは地獄、借りて一息返すも地獄 / マタイ原理的淘汰 ー ふと想起される言葉 vol. 22 ー

 

 

— マタイによる福音書13:11-12(口語訳) ー

 

 

そこでイエスは答えて言われた。

 

「あなたがたには、天国の奥義を知ることが許されているが、彼らには許されていない。おおよそ、持っている人は与えられて、いよいよ豊かになるが、持っていない人は、持っているものまでも取り上げられるであろう。」

 

 

「マタイ原理」は、科学社会学者のロバート・K・マートンが、新約聖書の文言を用いて提唱したものだ。

 

 

 

条件に恵まれた研究者は、優れた業績を挙げることでさらに条件に恵まれるという現象のことで、それは科学界以外の様々な分野でも見られる。「マタイ効果」とも言われる。

 

 

「金持ちはより金持ちに、貧乏はより貧乏に」と概括できる。 

 

  

わが国では、今回の新型コロナウイルスのパンデミックにより、今後も、中小企業、なかんずく小規模事業者には死の谷が続くだろう。

 

生身の人間も同じだ。とりわけ「社会的弱者」は、感染していなくても、命すら奪われかねない。

 

自然人、法人を問わず、まさにマタイ原理そのままに、社会の中の「持たざる者」「弱い者」が淘汰されていくのだろう。

 

 

 

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