この言葉の意味には諸説ある。
一つは、大根は食材として利用範囲が広いが、どのように調理してもまず食あたりしない。
そして、たくさん食べてもアミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼなど消化を促進する酵素を含んでいて、お腹をこわすことがないとがない、つまり、あたらない=ウケないからきたという説。
もう一つは、何らかの理由で役者が演目の配役を外されることを「下ろす」と表現する。
興行では、役者の上手い下手が観客数を左右し、興行成績に大きく影響することから、下手な役者は早々に舞台から下ろされることはよくある。
こうしたことから、役者を下ろすことと、大根の簡単な調理法として卸金(おろしがね)を使って大根をおろすことをかけたとする説。
二階ら興行主や金主たちは、今般の興行で、役者としては目立った実績はなかったものの、舞台監督としてよく働いてきた菅を主役に抜擢した。
華はない…が、まぁ、そこそこやるだろう。
上手く宣伝してやりゃ何とかなると思っていた。
ところが大間違いだった。
セリフは度々間違えるし、おまけに歌えない、踊れない。
その上、演出家の言うことも聞かない。
とんでもない大根役者だった。
菅が出るたびに大不評、興行成績は急落。
このままじゃ …
あの大根、もう下ろすしかないか …
興行主たちは、今はそう思っている。
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