… お主もワルよのぉ / ふと想起される言葉 vol. 67

 

 

かつての時代劇に登場する悪代官の台詞。

  

夜、悪代官の屋敷で、悪徳商人との謀議の際に、悪徳商人が袱紗を差し出す。中には、大枚の小判が …

 

悪代官はニヤリと笑い、

” 越後屋、お主もワルよのぉ ” と。

 

そして、

” いえいえ、お代官様ほどでは ” と続く。

 

勧善懲悪型の時代劇、最後に登場するのは、水戸黄門、必殺仕置人、桃太郎侍 … etc.

 

 

 

 

 

 のさばる悪をなんとする

 天の裁きは待ってはおれぬ

 この世の正義もあてにはならぬ

 闇に裁いて仕置する

 南無阿弥陀仏  …

 

                    <必殺仕置人 口上>

 

◆ 西村左内  【必殺仕掛人】

  " 仕掛人、西村左内 …  お命申し受ける "

 

◆ 桃太郎  【桃太郎侍】

  ひと~つ 人の世、生き血をすすり、ふた~つ 不埒な悪行三昧、みぃ~つ     醜い浮き世の鬼を、退治てくれよう桃太郎 "

 

◆ 叶 刀舟  【破れ傘刀舟悪人狩り】

  許せねぇ !   てめえら人間じゃねえや!  叩っ斬ってやる ! "

 

 

毎回、決まったエンディング。子どもながらスカッとした。

 

そして、そんな悪人たちが昔はいたのかもしれないが、今は民主主義の時代。

正義は護られていると信じていた。やがて成人し、それは大きな間違いだと知る。

 

今の日本、時代劇に登場する悪代官や悪徳商人のような人間よりも、さらに醜穢で悪逆な輩が大きな顔をしている。  

 

世は憤激に満ち、コロナ禍による不安と相まって、ニヒリズム(虚無主義)が進行し、民草はますます無力感に苛まれる。

 

そして、社会は分断され、憎悪と不寛容が広がっている   

 

無論、中村主水や桃太郎たちはいない。

今度の総選挙で、自民党を裁くしか残された道はない。

 

 

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