自民党総裁選とかで、どーたらこーたら世の中喧しい。
テレビ、新聞、メディアをあげて、まるでお祭り騒ぎだ。
総裁選に関心はない。とは言え、
サミュエル・スマイルズの、
” 一国の政治は、国民を映し出す鏡に過ぎない。 ”
” 無知で腐敗した国民には、腐り果てた政治しかありえない。”
の言葉どおり、先行きの見えないこの状況の中、政治家の言行はしっかりと視ていなければならない。
ー 決断力のない君主は、多くの場合、当面の危険を回避しようとして中立を選ぶ。
そしておおかたその君主は滅んでしまう。 ー
マキャベリの言葉だ。
日本では、マキャベリはあまり人気があるとは言えない。
東京帝国大学助教授の友枝高彦(1876 - 1957)は、人類は互いに狼であるとホッブスが言ったのは、全く利己的見地から解釈するのであって、国際間には道徳なく、ただ欺瞞、暴力あるのみと考えたマキャベリも同じ考であるといわねばならぬ」としてマキャベリの論を否定した。
が、「君主論」の中には示唆に富む言葉が多い。
その中には、政治家が民衆に軽蔑される要因として、
・気が変わりやすい
・軽薄である
・臆病である
・決断力がない
の4つを揚げている。
なるほどと思ってしまう。
今の日本の政治家の多くが、そんな風に思えるが …
マキャベリの君主論は、為政者のみが読むものではない。
国民、市民こそが、決して衆愚政治に陥ることのないよう読むものである。
NHKのテレビドラマ『 坂の上の雲 』のワンシーン。
< 秋山真之 海軍少尉 (本木雅弘)>
よき指揮官とは何でしょうか?
自分の出した命令を後悔したこと
はありませんか?
< 東郷平八郎 海軍少将(渡 哲也)>
指揮官は、決断し、命令を下すのが
仕事じゃ。
…
じゃっどん、決断に至るまで、あら
ゆる事を考え抜かにゃならん。
そいが指揮官たるものの責務でご
あす。
じゃっどん、将たるもの、自分が下
した決断を神のごとく信じられにゃ、兵は動かせん。
※ ※ ※ ※
大きかろうが、小さかろうが、組織を預かるものは、揺れ動いてはならない。
決断と決意、そして、挑む勇気がなければ真のリーダーとは言えない。
このドラマの第1作のタイトルは「少年の国」。
その時代から、日本は、青年、壮年を経て、今はどうだろうか。
権力を私物化しようとする輩と徳のない惚け老人が支配する国となった。
<「ふと想起される言葉」はこちら>
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