睾丸をのせて重たき団扇哉 / ふと想起される言葉 vol. 94

 

 

9月19日は、明治期を代表する文学者、正岡子規の命日『子規忌 』だ。

 

子規は、当時、治療困難といわれた肺結核から脊椎カリエスを患い、35歳の若さで亡くなった。

 

約3年間、ほぼ寝たきりで、寝返りも打てないほどの苦痛を麻痺剤で和らげながら、俳句・短歌・随筆などを書き続けた。

 

辛い闘病生活の中でも、子規の俳句には、明るくユーモラスなものが少なくない。

 

  

ー 睾丸をのせて重たき団扇哉 ー 

 

 

 

他にも、睾丸に関する句は数多い。

ざっと拾ってみると、

 

    ・ 雲助の睾丸黒き榾火(ほたび)哉 

  ・ 睾丸の汗かいて居るあはれ也

  ・ 睾丸の邪魔になつたる涼み哉

  ・ やかれたる夏や睾丸の土用干

  ・ 睾丸に須磨のすゞ風吹送れ

  ・ 狼や睾丸凍る旅の人

  ・ 睾丸の垢取る冬の日向哉

  ・ 関守の睾丸あふる火鉢哉

 

まだまだある。 何故なんだろう …

 

ー キンタマの管理権   上野 千鶴子 ー

 

 

ところで、上野千鶴子氏は、こんなことを書いている。

 

 

『 キンタマの管理権 』

 

ー 下着の選択や管理を妻にまかせておく男性の気がしれない。

  自分のキンタマの管理権を、妻に握られているようなものではないだろうか。ー

 

すごいねぇ …

中々こんな風に書けませんよ。

 

ところが、同僚のさる女史に聞くと、それは違うと言う。

” 自分の男のキンタマの管理権は、当然、自分にある ” とキッパリ。

 

いやいや、お見それしました。どっちも流石です。  

 

 

何はともあれ、秋です。

 

柿くえば鐘が鳴るなり法隆寺 ” 

 

あらためて、子規いいよね …

また、読んでみましょうか。

 

 

 

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