ー 野点と茶道具小考 ー

 

 

 

続くアウトアブームの中で、野点を楽しむ人もまた増えているように思う。

 

キャンプに、焚火と料理ばかりじゃ目新しくない。

 

山で野点。

 

 

抹茶なんて普段飲まないけど、話のネタになるからって、なにしろやってみたって人も少なくないと思う。

 

野点専用の道具なんて買わなくても、抹茶と茶碗、茶筅だけで飲める。

 

作法は気にせず、気楽に愉しむ。

 

ネットには、様々な記事がUPされているが、気になることがいくつかある。

 

先ずは、茶碗。

 

 

 

 

 

 

何しろ、シチュエーション。

ピクニックなら陶磁器はあり、野点の原点ともいえる。

 

けれど、山行ならあり得ない。軽くて割れにくい木椀かメラニンなど樹脂の椀だ。

 

ステンレスカップは金属臭がするし、軽いチタンカップは、お茶の熱さが唇に伝わりやすくてよくない。ダブルウォールカップでもない限り使いたくない。

 

オートキャンプなら陶磁器はありだが、やっぱり場違いだな。

すこし重いが、北欧木製カップのククサならテントサイトによく似合う。

 

 

< 抹茶    ふるい缶 > 
< 抹茶 ふるい缶 > 

次は、抹茶のこと。

 

とにかく山で抹茶を飲もうてんで、店で買った缶入りの抹茶をそのまま山に持って行き、チタンカップに入れ、茶筅で泡立ててみたけれど「 だま 」ばかり。

とても飲めたもんじゃなかった。

 

時々目にするこんな書き込み。

 

茶筅を使ったことのない人が、ふるっていない抹茶をカップで点てる。

 

そりゃそうなりますよ。

 

あらかじめふるいにかけた抹茶を、中蓋付きの野点用の棗(なつめ)か缶に入れて持って行く。

 

そして、底がゆったりとして丸い器で点てれば、そんなことにはならない。

 

思いどおりにならないと、自らの無暗と未熟さを棚に上げて不満を高唱する。

近頃、そうした人間をよく見かける。

 

 

 

そんなことを考えながら、久しぶりに抹茶。

 

茶碗は、既に廃版となったモンベルの茶碗。

 

茶菓子は、ローソンで買った羊羹。

意外といい。

 

 

 

 

 

 

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