ー 砂時計と紅茶の話 ー

 

 

紅茶を抽出する時間を計るのに、砂時計を使っている。

 

もちろん、そんなものを使わなくても、スマホで事足りる。

 

" アレクサ、3分タイマー " でもいい。

 

しかしそれじゃ、なんか風情がない。

 

ゆったりとお茶を楽しむには、やっぱり砂時計がよく似合う。

 

装いも大切だ。

 

 

 

 

周知のとおり、砂時計とは、通常、数分から1時間の時間経過を測定するものだ。

 

垂直につながった2つのガラス製のバルブ (球) から成り、上のバルブから、真ん中の「ネック」あるいは「ノズル」を通って、下のバルブに砂が規則的に落ちるようになっている。

 

上のバルブが空になれば、逆さにして再び時間を計る。

 

砂時計の名前 (注:英語では hourglass, 時のガラス、時のグラス) は歴史的に通常1時間を計測することに由来する。

 

 

ところで、島根県大田市仁摩町の『 仁摩サンドミュージアム 』には、世界最大の砂時計がある。 

 

 

この大砂時計は、「 砂暦(すなごよみ)」と名付けられ、1tの砂を1年かけて落とす世界最大の砂時計だ。

 

全長5.2m、直径1mというジャンボ容器を使い、1tもの砂がわずか直径0.84mmのノズルから延々と流れ落ちる。

  

  

砂時計の起源はさだかではでない。

 

一説には、8世紀のフランスのシャルトルのキリスト教僧侶リウトプランド(Liutprand)が考案したものともいわれる。

 

しかし、14世紀に至るまでは、砂時計は一般に使用されていたわけではなく、 最も最初の証佐はアンブロージョ・ロレンツェッティによる1338年のフレスコ画「 Allegory of Good Government 」(良い政治の寓話) における描写である。

  

砂時計は、先ず、船の上で大きな人気を博した。

その理由は、海上で最も信頼できる時間の測定装置であったからだ。

 

航行中の船の動揺は砂時計に影響しなかった。 砂時計は、水時計と違い、液体の代わりに砂を使用したため、時間測定がより正確となった。

 

 

砂時計は陸上でも人気を獲得した。

それは、製造するのに特に高度な技術を必要とせず、製造に必要なガラスや砂などの材料も容易に入手できた。

 

やがて砂時計は、教会、家庭、そして仕事場で普通に見られるようになり、 説教の時間、料理の時間、労働の休憩時間を測定するのに使用された。

 

 

しかし1500年以後は、砂時計はそれ以前ほど使われなくなる。

それは、機械式時計の普及による。

 

機械式時計の方が、より正確、より小さく、より安くなり、計時することがより簡単になったからだ。

 

けれど、砂時計は消え去ることはなかった。

 

砂時計の中に、人は様々な何かを見出す。

世界 … 癒やし … 儚さ … 一生 …

 

 

 

紅茶を飲む際、ずっと3分計の砂時計を使っていた。

 

茶葉をポットに入れて抽出する時間は、3分が多かったからだ。

 

数年前から、『 LUPICIA 』のティーバッグをよく飲むようになった。

 

三角のティーバッグの抽出時間は、2分ほどのものも少なくない。

 

さらに、緑茶はさらに短く1~2分ほど。

 

1分計、2分計も買う … ???

いゃいゃ … 

 

 

写真の砂時計は、『 KIKKERLAND(キッカーランド)』社の砂時計。1分(白)、2分(緑)、3分(黒)の砂時計が一つになったもの。

 

同社は、1992年、アメリカ・ニューヨークに設立された玩具・雑貨のメーカー。

現在もオランダをはじめ、世界各国のデザイナーの作品を中心に『 日々の生活をより楽しめるもの 』をテーマに、好奇心を刺激されるようなユーモアとザイン性を兼ね備えた製品開発により注目を集めている。

 

何故、この3色なのかな …

 

入念に観ると、

 

 ◇ 1min  WHITE TEA  160F/71C  → 白茶  華氏 160℃ / 摂氏 71 ℃

 

 ◇ 2min  GREEN TEA  170F/77C → 緑茶  華氏 170℃ / 摂氏 77 ℃

 

 ◇ 3min  BLACK TEA  212F/100C → 紅茶  華氏 212℃ / 摂氏 100 ℃

 

 

お湯の温度、白茶は71度、緑茶77度、紅茶は100度ってこと …  !!!

そういうことか …

 

こうした発想とセンス、日本人にはないかも …

なるほど面白い。

 

この砂時計だと、紅茶、緑茶、そして白茶もこれ一つで大丈夫。

お茶に限らず調理などにも使えるのは言うまでもない。

 

この道具、好きだな …

 

 

ちなみにトップの写真は、

 

 ◆ 佐藤計量器(SATO) 砂時計 3分計 」

 ◆ 真鍮 砂時計 3分 キャナルシップオリジナル スタンダード 」

 ◆ KIKKERLAND(キッカーランド) トリオティータイマー 」

 

 

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