山メシ『 ビバークレーション 』 ~ 山道具の棚卸し 連々話 vol. 99 ~

 

 

春、秋の快適なシーズン、眼下に広がる景色を眺めながら食べる山メシは、格別に美味しい。

 

コッフェルをつつき、ソーセージなどを焼く。

 

そして、ゆっくりとコーヒーを飲む。

 

これが、冬の山となるとそうはいかない。

 

強い風が吹けば、体感温度は一気に下がる。

時にはガスも使えず、岩陰で行動食をほおばるなんてことも。

 

冬山のメシは、スピードが何より大切だ。

 

 

ー アルファ米のご飯 ー

アルファ米は、長らく棒ラーメンや袋麺と並んで山岳主食の一角を占めてきた。

 

軽く嵩張らず、種類も豊富、かつ長期に保存できるので、災害時の非常食としても使われる。

 

弱点は、戻す時間だ。

熱湯で15分、水だと60分の時間を要する。

 

この15分は、山では長い。

冬場の縦走などではとても使えない。

 

ー ウルトラランチ『 ビバークレーション 』ー

 

 

2017年、菜食(vegan)食品の製造・ケータリングを行うULTRA LUNCH合同会社が、インスタントリゾット『 ビバークレーション 』を開発し、販売を開始した。

 

 

<開発のコンセプト>

1.少ないお湯のみでスピード調理でき

 

2.無添加の材料にこだわり、食べ疲れせ

   ずに最後まで喫食できる

 

3.残り汁を捨てることなく、ゴミも少な

     く楽しめる

 

 

<特 徴>

・軽量コンパクト:内容重量80g程度

         12cm×18cmハガキサイズ

 

・調理スピード:お湯を加えて最速40秒、通常2分

 

・お湯の量:200㎖

 

・賞味期限:製造より2年

 

・カロリー:約400kcal

 

・味のバリエーション:トマトキック味、ホッター・ザン・カレー味、ポルチーニクリーム味、海苔茶漬け味の4種類

 

・Vegan対応:ビバークレーション自体は肉や魚など動物性食材を含まないVegan(菜食)仕様

 

 

その携行性と気圧の影響を受けにくい真空包装により、2017年、エベレスト遠征隊にも正式採用され、高い評価を受けたという。 

 

ちなみに、カップヌードルリフィルの場合、

 ・重量:72g 

 ・お湯:330㎖

 ・カロリー:約320kcal

 

 

 

『 ビバークレーション 』に使われているのは、一食当たり60gのインド米乾燥フレークで、アルファ米のようなご飯の食感はない。

 

で、味はどうかといえば、総じて ” まぁ、そんなもんです ” ってところ。

とは言え、そのコンセプトと機能性を考えれば、よくできた山メシだと思う。

 

冬の九重連山ならば、カップヌードルリフィルにするか、ビバークレーションにするか …

 

これは悩ましい …

 

 

「 クッカーとマルタイ山の棒ラーメン & カップヌードル リフィル  ー  山道具の棚卸し 連々話 vol. 13  ー はこちら>

 

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