都市型防災『在宅避難』の備えは、水、トイレ、多機能ラジオ

 

 

一昨年の2018年9月6日、北海道を震度7の地震が襲った。

 

この大地震で、北海道では国内初のブラックアウト(全域停電)が発生し、295万戸が停電。

 

電力が復旧するまでの45時間、多くの世帯が電気のない生活を強いられた。 

 

昨年、9月9日には、千葉県を直撃した台風15号により、千葉県のほぼ全域の約934,900戸が停電し、以降、10万戸以上の停電が1週間ほども続き、全戸復旧には2週間を要した。 

  

 

 

 

福岡県でも停電は発生している。

 

2006年9月10日に発生した13号台風は、17日18時過ぎに長崎県佐世保市付近に上陸、20時過ぎに福岡市付近から日本海へ進んだ。

 

この台風の暴風により、沖縄県、長崎県、佐賀県、福岡県を中心に最大で約80万戸が停電。

 

全戸が復旧したの3日後の20日だった。

 

停電となった日、防災分野を専門とするある大学教授は、懐中電灯を使おうとしたが電池切れ。

 

慌ててコンビニに買いに走ったものの、どの店も売り切れ。

 

” 人様から防災の専門家なんて言われてるけど、お恥ずかしい限りだ ”

と私に語った。

 

 

 

かつて福岡市は、中心部の単位面積あたりのマンションの集積率が日本一高いと言われていた。そんな地域で、今、もし停電が発生すればどうなるか。

 

 

照明は言うまでもないが、水がポンプアップできず水道が使えなくなるので、水が飲めなくなる。当然、水洗トイレも使えない。

 

スマホも充電できなくなり、必要な情報も得られなくなる。

エレベーターも止まるので、階段を使わねばならない。

 

 

だからといって、こんなコロナ渦の最中、避難所に行くのは、わざわざ感染しに行くようなもの。多くの人は、在宅で復旧を待ちたいと考える。

 

そのためには、日頃から、食料や水、生活用品などを備蓄しておく必要がある。

 

ただし、どのような物品をどれだけ備えるかは、家族構成などによっても異なる。

国や県などが示す例を参考にするといい。

 

 

 

『福岡県防災ハンドブック』はこちら>

 

 

今日、一般家庭には、ほぼほぼカセットコンロはある。

 

そして、レトルト食品、カップラーメンや缶詰など、家の中には思ってる以上に食料はある。食うに困ることはないと思う。

 

ただ、絶対に外してはならないのが水、飲料水の備蓄だ。

 

飲み水さえあれば、食料がなくたって、一月近くは生存できるという。

 

生活用水はどうかと言えば、洗濯などはしないし、からだも頭もウェットティッシュで拭けばいい。

 

問題はトイレだ。

 

日常的バスタブに水を張っておき、生活用水として使うことも示すものもあるが、これは衛生的ではないのでお薦めできない。

 

単発の台風対策なら、バスタブを使って生活用水を確保するのもあり。

 

地震など突発的な災害を考えるなら、水を使わないポータブルトイレも必ず備えておきたい。近頃では、折りたたみ式の色々なポータブルトイレが売られている。

 

もう一つが、防災ラジオ。

 

防水、ライト付き、手間し充電、ソーラー充電、USB出力などの多機能なラジオが安く売られている。これも必需品だ。できれば、ポータブル電源も備えておきたい。

 

ちなみに、照明器具の場合、乾電池を使うLEDライトでは不安だ。

OD缶・CB缶のガスランタンは、少し騒がしいし、長持ちしない。

ガソリンランタンは、ポンピングが面倒。

 

使いやすいのは、オイルランプだ。

ポンピングいらず、ライター・マッチで着火一発。

 

安心して使えるのはドイツ製のフュアーハンド ランタン(FEUERHAND)一生使える道具だ。

 

最後の写真は、USBの冷風機。思いのほか快適、なかなかの優れもの。

普段使いはもちろんのこと、災害時でも使えるアイテムだ。

 

ついでの話だが、このUSB冷風機、シリコンのミニ製氷皿が一緒に付いてきた。

買えば、ああだこうだって代物だが、オマケなら嬉しい。

 

もうすぐ、台風の季節。

最悪を想定し、楽観的に行動する ー 、これこそが危機管理の要諦だ。

 

皆さん、何はともあれ、シッカリ備えておきましょう。

 

 

 

「山とキャンプの道具たち」はこちら>