日田やきそばの真実 vol.6  赤猫 「 日田焼そば 萬天楼 」

 

『大分の赤猫根性』という言葉がある。

 

大分県立図書館のホームページには、次のとおり記載されている。 

 

歴史と風土に培われて生まれた県民性は、一言では言いあらわせませんが、それを象徴する言葉は各地に残っています。土佐の「いごっそう」、薩摩の「ぼっけもん」そして大分の「赤猫根性」などがそれです。

 

たとえば「いごっそう」とは「強情で頑固、一本気で自分の思うところをつき進む者」といった意味ですが、土佐人の誇り坂本龍馬がその代表とされるように、本来の意味とは少し離れて、好意的に解釈されているようです。

 

それに対して「赤猫根性」は、「ずるがしこくて計算高く、偏狭」、「ケチでがめつく利己的で協調性がない」などを意味し、悪い面ばかりを強調した言葉となっています。大分県人には心外ですが、どうしてそんな言葉が生まれたのでしょうか。

 

発祥に関する記述が『臼杵市史 上』にあります。すなわち、「臼杵人は、質素・倹約・勉励という良い面もあるが、反面頑固・ずる賢く、この狡猾な性癖が、猫の恩知らずで性悪な性向に似ていることから、「臼杵のアカねこ」(アカは強調の接頭語)と称ばれるようになり、後に「臼杵の」が広域化し「大分の」になったそうです。

 

- うどん屋から焼きそば店へ -

     日田焼そば 萬天楼の看板
     日田焼そば 萬天楼の看板

 

「萬天楼」は、日田市の(有)溝口製麺が運営する店。

 

日田インターにほど近い場所に位置し、少し前までは、「うどん屋」だった店である。

 

そのうどん屋が、ある日、焼きそばの店に鞍替えした。

 

昨今のB級グルメブームの状況を見て、うどん屋より日田焼きそばの方が儲かると思ったのであろう。そして店の看板には、「日田焼そば」の文字が…。

 

 

ある時、友人が日田を訪れた。

日田インターを降り、目に飛び込んだ「日田焼そば」の看板。

 

日田の焼きそばのことは詳しく知らない友人、「日田焼そば○▲□」? 

「日田焼きそば想夫恋」と取り違えた彼は、つい看板につられ入店。しかしそこで出された「日田焼きそば」なるものは、とんでもない代物であったと…。  

 

それも無理からぬこと、インターネットには(有)溝口製麺の求人がずっと掲載されており、業務内容は、「萬天楼」での焼きそば製造。経験もないアルバイトに作らせた焼きそばだったのであろう。

 

友人も含め、そんなこととも知らずに、詐欺的な看板やネット上のやらせの書き込みにつられ、無残な『 日田焼そば 』を食べさせられたであろう方々に同情の念を禁じ得ない。

 

 

YOU Tube『 日田焼そば 萬天楼 』- 想夫恋焼の真性バチモノ -」はこちら>

 

- 想夫恋の登録商標「日田焼きそば」 -

 

 

「日田焼きそば」は、2009年、(株)想夫恋が商標登録を行なっている。 

 

商標とは、大まかに言ってしまえば、商品の名前や会社の名前などのこと。


需要者(買う側)が、商品を購入したり、サービスの提供を受けるときに、その商品・サービスの提供者を識別するために目印とするもの。


商標には、文字、図形、記号といった平面的なもののほか、商品の形状、店舗に設置される立体的な看板などがある。

 

一般的に以下の4つの機能を有していると言われているが、詳しくは割愛する。

◇ 自他商品等識別 ◇ 出所表示 ◇ 品質等保証 ◇ 宣伝広告 

 

 

いかにも姑息な「日田焼そば 萬天楼」

 

 

想夫恋の登録商標は『日田焼きそば』、 萬天楼の看板は『日田焼そば』。

ひらがなの き」がないのである。まるで中国のコピー商品を思わせるしたたかさ。

  

「萬天楼」の(有)溝口製麺は、日田市で製麺業を営んでいる。

 

(株)想夫恋の登録商標「日田焼きそば」のことを熟知していて、あえて「日田焼そば」の看板を揚げたのであろう。

 

外から来た人間には、「日田焼きそば」と「日田焼そば」の違いを識別できるはずもない。

 

仮に、商標権の侵害と指摘されても、文字の違いを示し、抗弁する気でいるのであろう。

 

その友人が送ってくれた下の写真を見ていただきたい。

メニューには、堂々と「日田焼きそば」、店の名前のところは看板同様の「日田焼そば」、巧妙に使い分けている。何とも姑息な…。

 

業態の変更は自由だが、この看板とメニューは、いかにもあざとい。

しかし、こんな小細工をしても、法的に見れば、立派な商標権の侵害ではないか。

 

和解したとは言え、吉本興業などに「面白い恋人」の販売差止めや損害賠償1億2千万円を求めていた北海道の「白い恋人」石屋製菓のことをご存じの方も多いであろう。

 

今や、知的財産権に対する姿勢は、その国や地域の民度の水準を示す物差しとも言われている。 

 

いずれ、商標権の侵害については、別の機会にじっくり述べようと思うが、「萬天楼」には、吉本のようなシャレもユーモアもない、ただ狡猾なだけである。 

 

 

- 日田に見る「赤猫根性」 -

   

私は、大分県の方々を一度たりとも「赤猫根性」などと思ったことはなかった。

 

しかし、「日田やきそば研究会」や「萬天楼」の所業を見るとき、まさに「赤猫根性」、日田では、そのようなずるがしこい人間がはびこっているのだと思うようになった。

 

 

日田は、古くから九州の各地を結ぶ交通の要衝として栄えてきた。江戸時代には幕府直轄地・天領として西国筋郡代が置かれるなど、九州の政治・経済・文化の中心地として繁栄し、歴史的な町並みや伝統文化が数多く残る町。そして、それによって、多くの偉人を輩出したところ。

 

また、関裕二氏の「封印された邪馬台国 沈黙する女王の鏡」でも語られるなど、古代史的に見ても魅力の尽きない土地である。

 

その歴史・伝統・自然が人々を惹きつけてきた。

そして、地域の伝統や文化を守り育てていくには、たゆまぬ努力と長い時間を要する。

 

一方で、このような不道徳な風潮が蔓延していては、地域の魅力発信どころではない。貶めるのは瞬く間でなのである。 

 

いや、もしかすると深謀なるプロジェクトが密かに進められているのかもしれない。

いつの日か、日田に大きな看板が掲げられる。それにはこう書いてある。

 

 

「 ムジナと赤猫の郷、日田へ ようこそ !! 」

 

 

日田におられる良識ある方々の胸中、察するに余りある。

 

 

 

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ー You Tube 日田焼きそば 萬天楼 ー